第2回の分析
 
 第2回では『笑う』が最もよく使われていた。 どのように笑っていたのかを詳しく見ていくと、「小さく笑う」「口の端だけで微笑む」のように遠慮がちで楽しそうに笑っているというわけではなかった。発言の代わりに笑っている部分もあるようだ。笑うことに関連して『表情』は、「無表情」や「表情に変化が見られない」といった記述に用いられることが多く、変化があっても「少し」などの形容詞がついていて表情の変化に乏しいことがわかる。
 『児童』は「他者」という意味で使われている。他者が何かするのに対して児童Bは笑ったり、無言で行動を起こしたりしていて、他者の行動をよく見ていることがわかる。しかし、他者に対して働きかけることはなく、見ているだけである。
 『スタッフ』はスタッフからの働きかけについて多く用いられているが、それに対して児童Bがきちんとした反応を返すことはなく、無反応だったり口元だけで笑ったりと感情や思いが外にあまり表れていない。また、他の児童がスタッフに働きかけているのに便乗する場面があったことから、本当はスタッフとも関わりたいけれどうまく表現することができないのだろうと思われる。
 第2回では話し合いのコツについて学んだが、話し合い場面では話をしている人の方を見ていることが多いが、見ているだけで児童Bが話すことはなかった。
 
 
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