T
問題および目的 対人魅力(interpersonal
attraction)は人に対する正または負の態度であると考えられている。人はなぜ人を好きになるのか,どんな人が好かれやすいのか、どんな状況になると人は互いにひかれあうのかという疑問に答える研究が対人魅力である。この対人魅力には多くの要因があり、その中には人から好かれる性格の研究などが行われている。 |
|
|
1.方法 1.調査期間 A恋愛推進努力を尋ねる質問 BLove-Liking尺度 C二人の関係を尋ねる質問 |
2.結果と考察 1.因子分析 恋愛推進努力を尋ねる質問の12項目について、主因子法バリマックス回転で因子分析を行った。結果4因子が抽出された。 |
2.恋人群・友人群・片思い群の比較 Table1は関係ごとの恋愛推進努力得点の平均値の分散分析を行った結果である。この結果から恋人群は友人群や片思い群よりも、自分の時間を犠牲にしても相手を喜ばせたり、積極的に2人で共有する時間を持とうとするなど恋愛を推進するための努力をしていることが分かった。しかし,相手と同じ趣味を持ったり、相手の好みのタイプの人になろうとする合わせる努力においては片思い群の努力が大きい。これは片思いの状態は,恋愛の前段階、つまり恋愛の進行(松井,1990c)でいう出会いの段階であり、趣味や服装という目に見える外見的魅力の影響が大きくなっているためだと考えられる。 次に関係ごとのLove-Liking尺度の平均値の分散分析を行ったところLove尺度(F(2,233)=21.15,p<.001)において、恋人群は友人群に比べて高い恋愛感情を持っているという結果が得られた。しかし,Liking尺度においては違いが見られなかったことから、恋人という関係において好意感情はあまり重視されないこと、愛情が強いからといって友人としても一目置いているとは限らないことが示唆された。 また、片思い群は恋人群についで恋愛感情が高くなっている。これは、人は現実に恋愛関係にない状態でも、友人と片思いの相手への恋愛感情を区別しており、返報性のない片思いの状態でも,相手に強い恋愛感情を感じることがある(楠見,1987)ためであろう。 |
|
3.恋人群内の比較 @恋愛推進努力得点とLove-Liking尺度得点の関連 A交際期間 B2人の関係
|
|
|
5.最後に 人は恋愛することでハッピーになったり、ブルーになったり。いつも絶好調っていう人は少なくて、みんなそれぞれ悩んだりしてるんじゃないかと思います。恋愛は人と比較したりするものじゃないと思うけど、私は自分の興味があることを研究したくてこのテーマで卒業論文を書きました。アンケートに協力してくれた皆さん、プライベートなことにもかかわらず、快く回答してくださって本当にありがとうございました。また、研究の遅れがちな私を温かく見守って下さった方々、本当にお世話になりました。 この論文を読んだことが、自分の恋愛をチョット振り返って考えてみるきっかけになってくれたらうれしいです。お互いステキな恋愛ができるといいですね。 |