【要旨】
本研究では、大学生を対象に、理想自己の観点・現実自己の観点における理想−現実自己のズレの程度、すなわち質的な理想−現実自己のズレの程度と理想自己志向性の関連を検討した。また、質的な理想−現実自己のズレの程度の測定方法の提案、検討もおこなった。
その結果、理想自己の観点・現実自己の観点における理想−現実自己のズレの程度と理想自己志向性には関連がみられなかったが、自己視点における理想−現実自己のズレの程度と理想自己志向性には関連がみられた。これは、自己視点における理想−現実自己のズレの程度と理想自己志向性に対して、その個人の主観性が影響しているかもしれない。よって、理想−現実自己のズレの程度と理想自己志向性を捉える際に作用するその個人の主観性を取り除くという点でも、質的な理想−現実自己のズレの程度の測定方法の改善の余地が示唆された。
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