【エピソード1】(6/18 2限目 国語) 授業中に、山本君(1)がしきりに発言をしたがり、他の子どもの発言の機会を奪っていた。山本君は、早川先生や級友から、そのことを指摘され、机にうつ伏せになって泣いたり、不満をつぶやいたりしていた。授業後、授業の振り返りを行う中で、早川先生は、子どもたちに、山本君がみんなのことを考えず自分の言いたいことを優先したことについて問いかけた。 早川先生「山本君は、いつもはがまんできるのに、どうして今日はがまんできなかったのだと思う?」 十数人挙手したが、早川先生は「それだけか。」と言葉を強めて言った。 早川先生「そこが問題なんやで。普段から、教室を整頓しましょうと言ってるやろ。だけど、それは練習の手段やで。山本君が朝からおかしかったことに気がついとったか。そこで問題作って、声かけとったか。そこなんやて。そこに気がつかなあかん。」 …略… 早川先生「今日できないのは、何か理由があるので、自分たちが考えてやらなくてはいけない。」という問いかけに、子どもたちは、いくつかの理由を考えて、言った。 注1:子どもの名前は全て仮名 |
【エピソード2】(5/21 2限目 理科) 子どもたちは教卓の周りで実験についての説明を聞いていた。早川先生の話の途中で、大野君が塩田君を押しのけ、教卓の上に乗るようにして、みんなの輪の中に頭を突っ込んだ。早川先生が、大野君の行為について大野君や他の子どもたちと話をした後で、小森君が、大野君の行動と自分は関係ないというような反応を示した。すると、早川先生は、小森君を非常に強く叱り、自分の席に戻した。早川先生は小森君に対し、「そういう人間が大野君のような人間を作っていくんや。去年の。」と強い口調で言った。そして、「その子のことを、本気で心配できない人間てのは、…そういうのが、やかましい子をつくるんだよ。山本だってそうだよ。この人が悪いって言うけど、先生は、そうは思わんよ。この人がやかましくしとったときに、それはあかんでって教えてあげられなかったり、それを認めてしまったり、ほったらかしたりする人間がいけないんだって。だから、山本がやかましい、山本が悪いって言っとる間は、学級のまとまりはできやんわの。」と、子どもたちを見回しながら、最後は笑顔で語りかけた。 |
【エピソード3】(4/16 2限目 社会) お互いの顔が見やすいように机の向きをカタカナのコの字型に移動し、学級全員で学習ゲームを行った。ゲームの後で机を前向きに戻す際、大野君がわざとゆっくり机を動かしているようであった。そのため、大野君の前の席の小森君が机を戻しにくそうにしていた。教師は近くの市村さんや高井君に「大野君を助けてあげてくれる?」と依頼した。市村さんと高井君は大野君の机に手を添えて、元の位置に戻してやった。早川先生は、「みんな大野君を支えてくれることができるようになってきたね。りっぱりっぱ。」と言った。 |
【注意してくれてうれしい】 「今日、授業中、ちょっとよそ見をしてしまった時、田口さんが『話聴かなあかんよ。』と声をかけてくれて、うれしかったです。」 |