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結果
1.相関係数

全体の相関の結果においては、「孤独・不安」は、「充実・満足」(r= -.482, p< .01)と負の相関を示し、「情緒的依存欲求」(r= .506, p< .01)、「道具的依存欲求」(r= .316, p< .01)と正の相関を示した。「充実・満足」は、「情緒的依存欲求」(r= -.210, p< .05)と負の相関を示し、「自立・理想」(r= .237, p< .01)と正の相関を示した。「情緒的依存欲求」は、「道具的依存欲求」(r= .597, p< .01)、「内面的関係」、(r= .401, p< .01)「表面的関係」(r= .395, p< .01)と正の相関を示した。「道具的依存欲求」は、「内面的関係」(r= .263, p< .01)、「表面的関係」(r= .241, p< .01)と正の相関を示した。「内面的関係」は、「表面的関係」(r= .620, p< .01)と正の相関を示した。

2.友人関係とひとりで過ごすことに関する感情・評価の2要因分散分析

まず、友人関係尺度の下位因子、内面的関係の得点を対象者ごとに算出し、齊藤・藤井(2009)にならい、内面的関係因子の得点の合計点が、合計点の平均値の53.7以上の者を内面高群、平均値53.7未満の者を内面低群とした。表面的関係についても同様に、表面的因子の得点の合計点が、合計点の平均値36.9以上の者を表面高群、平均値36.9未満の者を表面低群とした。そして、内面的関係(高群・低群)と表面的関係(高群・低群)を独立変数、「孤独・不安」「充実・満足」「自立・理想」を従属変数とした2×2の分散分析を行った。
分散分析の結果、「孤独・不安」「充実・満足」「自立・理想」のすべてにおいて、交互作用が有意でなかった。また、「表面的関係」から「孤独・不安」に有意傾向が見られた(F(1,131)=3.077, p< .10)

3.重回帰分析

3−1. 友人関係とひとりで過ごすことに関する感情・評価の重回帰分析結果
友人関係とひとりで過ごすことに関する感情・評価との関連を見るために、「友人関係」を独立変数、「ひとりで過ごすことに関する感情・評価」を従属変数とした強制投入法による重回帰分析を行った。全体において、「内面的関係」から「充実・満足」に有意傾向が見られ、「表面的関係」から、「孤独・不安」に対する標準偏回帰係数が有意であった。

3−2. 対人依存欲求と友人関係の重回帰分析結果
対人依存欲求と友人関係との関連を見るために、「対人依存欲求」を独立変数、「友人関係」を従属変数とした強制投入法による重回帰分析を行った。全体において、「情緒的依存欲求」から、「内面的関係」、「表面的関係」に対する標準偏回帰係数が有意であったが、「道具的依存欲求」は有意でなかった。

3−3. 対人依存欲求とひとりで過ごすことに関する感情・評価の重回帰分析結果
対人依存欲求とひとりで過ごすことに関する感情・評価との関連を見るために、「対人依存欲求」を独立変数、「ひとり時間の感情・評価」を従属変数とした強制投入法による重回帰分析を行った。全体において、「情緒的依存欲求」から、「孤独・不安」、「充実・満足」に対して標準偏回帰係数が有意であったが、「道具的依存欲求」は有意でなかった。