方法
A関係性認知尺度
関係性認知尺度は、清水・大坊(2005)において作成されたものを使用した。反対の意味をもつ単語対について、どちらの意味が相手との関係の印象に近いかを評定させるSD尺度16項目である。「重要性」「緊張感」「不確実性」「活発性」の4下位尺度から成る。7件法で評定を求めた。恋人との葛藤、異性友人との葛藤どちらにおいても同じ項目を回答させた。
B一番印象に残っている葛藤の原因を尋ねる項目
古村・戸田(2008)が構成した質問紙を参考に、一番印象に残っている葛藤の原因を記述回答で求めた。相手との葛藤をより明確に想起させるために使用した。
C葛藤原因の重大度を尋ねる項目
想起した葛藤の原因が自分にとってどれだけ重要なものであったか、相手にとって重要だったと思うかの2項目を5件法で尋ねた。
D対人葛藤対処方略尺度
想起した葛藤時にどのような対処方略をとったのかを測るために、古村・戸田(2008)が作成した対人葛藤対処方略尺度を使用した。「譲歩」「対話」「攻撃」「回避」の4下位尺度から成る。恋人との葛藤、親友との葛藤ともに21項目であった。本研究では親友との対人葛藤対処方略尺度を異性友人との対人葛藤対処方略尺度として用いたため、「親友」を「友人」と改めた。著者の誤りにより、恋人との対人葛藤対処方略尺度の中の1項目(何もせず恋人が冷静になる時間をとる)、親友との対人葛藤対処方略尺度中の1項目(第3者に助けを求める)を用いなかった。また親友との対人葛藤対処方略尺度にはなく、恋人との対人葛藤対処方略尺度にあった項目を1項目(相手の意見や考えを無視する)、異性友人との対人葛藤対処方略尺度に用いた。
E対人葛藤結果尺度
Dでとった対処方略の結果、相手との関係がどのように変化したかを測るために、古村・戸田(2008)が作成した対人葛藤結果尺度を使用した。「ネガティブ変化」「ポジティブ変化」の2下位尺度から成る。本研究では親友との対人葛藤対処方略尺度を異性友人との対人葛藤対処方略尺度として用いたため、「親友」を「友人」と改めた。古村・戸田(2008)では恋人との葛藤では16項目、親友との葛藤では16項目であった。著者の誤りにより、親友との対人葛藤対処方略尺度の中の1項目(けんかによって2人のルールができた)を使用しなかった。また、親友との対人葛藤対処方略尺度の項目(親友と絶交したくなった)で重複があった。よって恋人との葛藤では16項目、異性友人との葛藤では計15項目を使用した。