方法





1. 調査対象 国立M大学の学生167名に質問紙調査を行った。回答に不備が見られたものを除外し、159名を分析の対象とした。平均年齢は19.7歳であった。

2. 調査時期 2015年11月下旬〜12月上旬 (手続き) 大学の講義時間に配布し、その場で回収した。

3. 質問紙の構成 質問紙は以下の3つの尺度において構成された。  また、フェイスシートにおいて、学年、年齢、性別について尋ねた。

3-1. 多面的空想特徴質問紙(松井・小玉,2004)   空想に対し5つの側面「空想内容」「空想に対する認識」「空想の役割・影響」「空想する状況」「空想傾向」について、さまざまな特徴を測定する尺度。本研究では以下の3つの側面を使用した。   @「全くしない」から「よくする」の4件法、A、Bは「全くあてはまらない」から「非常にあてはまる」の5件法で評定を求めた。   @「空想内容」29項目・5因子:「願望充足的空想」「不幸・不運遭遇的空想」「人生俯瞰的空想」「異相空間的空想」「恋愛・結婚空想」   A「空想の役割・影響」9項目・3因子:「未来対処」「ポジティブ影響」「ネガティブ影響」   B「空想する状況」8項目・3因子:「不快状況時空想」「快状況時空想」「行為遂行時空想」

3-2. 多次元自己志向的完全主義尺度(MSPS) (桜井・大谷,1997)   完全主義を自己の枠組みで多次元的にとらえる尺度(Multidimentional Self-oriented Perfectionism Scale:MSPS)の日本語版。  「完全欲求:DP」「高目標設定:PS」「失敗過敏:CM」「行動疑念:D」の4因子20項目のうち、「高目標設定:PS」「失敗過敏:CM」「行動疑念:D」の3因子15項目を用いた。  「全くあてはまらない」から「非常にあてはまる」の5件法で評定を求めた。

3-3. 主観的健康感尺度日本語版(藤南ら,1995)の「全体的幸福感」因子   心理的、身体的、社会的側面からwell-beingを測定するThe Subjective Well-being Inventory(Nagpal & Sell,1992)の日本語版。  「全体的幸福感」「心的動揺」「社会的支援」「身体的不健康」「家族の支援」「友人欠如」「対処の自信」の7因子40項目のうち、「全体的幸福感」因子を構成する7項目を用いた。  「全くあてはまらない」から「非常にあてはまる」の5件法で評定を求めた。