方法
1.調査対象
M大学の学生158名(男性64名,女性94名)に調査を行った。
データが欠損している者が3名(男性2名,女性1名)いたので、彼らのデータをすべて除去して分析を行った。
なお、恋愛経験を回答させることにより、3群に分けた。
群別の回答者数は@恋人あり群52名A恋人なし・交際経験あり群57名B交際経験なし群46名であった。
平均年齢は19.6歳(SD=1.07)であった。
2.調査時期
2015年11月下旬〜12月上旬
大学生に対して、対人関係に関する調査であると伝えて質問紙を配布した。
調査形式は一斉配布、一斉回収の方法をとり、回答に要した時間は15〜20分程度であった。
3.質問紙の構成
質問紙は以下の内容で構成された(なお、項目内容の全ては文末資料に添付)。
3-1.恋愛経験を尋ねる項目
交際経験の有無について、今までの交際人数、現在の恋人の有無について尋ねた。
3-2.主観的幸福感尺度
主観的幸福感尺度は、曽我部・本村(2010)において作成されたものを使用した。
尺度は4項目である。
「大変そう思う」から「全くそう思わない」の4件法で回答を求めた。
3-3.恋愛イメージ尺度
恋愛イメージ尺度は、金政(2002)において作成されたものを使用した。
尺度は28項目である。
「大切・必要」「刹那的・付加価値」「相互関係」「独占・束縛」「衝動・盲目的」「献身的」「成長」の7下位尺度から成る。
「全くそう思わない」から「非常にそう思う」の7件法で回答を求めた。
使用した恋愛イメージ下位尺度の項目はTable 2の通りである。
また、意味の理解のしやすさを考慮し、項目に一部修正を加えた。
3-4.日本版Love-Liking尺度
Love-Liking尺度は、Rubin(1970)により作成された尺度を、藤原・黒川・秋月(1983)において日本版に作成し直されたものを使用した。
尺度は各13項目である。
回答者に“恋愛相手”と“異性友人”をそれぞれ一人想起させ、各13項目について「全くそう思わない」から「非常にそう思う」の7件法で回答を求めた。
松井(1993b)の研究結果より、恋愛行動の段階とLove-Liking尺度の関連について、最も親しい異性に対するLikingは恋愛段階によって変化せず、Loveだけが高まるということが明らかになっている。
よって、本研究の分析を進めるにあたり、Love尺度のみに着目することが望ましいと考えたため、Love尺度のみを用いることにした。
また、Love尺度で得られた得点を「Love得点」とした。
しかし、Loveが高まらないといった結果が得られた場合には、Likingにも着目する必要が出てくるのではないかと判断したため、本研究の質問紙調査では、Love尺度のみでなくLiking尺度も項目に含めることとした。
Love尺度の項目は、質問紙5、6の1から13の項目である。
また、Liking尺度の項目は、質問紙5、6の14から26の項目である。
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