大学生の自己概念尺度(15項目×3)
 大学生の自己概念を形成する要素について、自己評価及び反映的自己評価、さらに行動志向性を検討するために、 平松(2008)がHarter(1985)のSPPC(Self-Perception Profile for Children)を大学生向けに翻訳した全21項目について、 下位尺度である「運動能力」「容姿」「友人関係」「品行」「学業能力」から3項目ずつ、計15項目を選択し、 自己評価、反映的自己評価、行動志向性を測定できるようにそれぞれ文脈を変えて使用した。 これらについて7件法(「とてもそう思う」「そう思う」「少しそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「そう思わない」「全くそう思わない」)で回答を求めた。

CS尺度(14項目)

 個人のパーソナリティとして他者志向的であるか自己志向的であるかを検討するために、 山本(1989)が先行研究や既存の質問紙検査の項目を参考に作成したCS尺度の31項目のうち、 C尺度については下位尺度の「他者欲求への敏感さとその充足の優先」を、S尺度については下位尺度の「自己主張の強さ」を選択して使用した。 C尺度は9項目、S尺度は5項目であり、それぞれ逆転項目を2つ含んでいる。 これらについて山本(1989)を基に4件法(「よく当てはまる」「わりと当てはまる」「あまり当てはまらない」「全く当てはまらない」)で回答を求めた。

抑うつ傾向尺度(12項目)

 日常的に感じるストレス反応や抑うつ傾向を検討するために、 川久保・小口(2015)が島他(1985)の作成したCES-D(The Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)日本語版を基に構成した下位尺度である 「抑うつ気分」「身体的愁訴」「疎外感」「ポジティブ気分」の全19項目から各下位尺度3項目ずつ、全12項目を選択して使用した。 これらについて川久保・小口(2015)を基に「あなたは最近、以下のことがらを、1週間に何日くらい感じますか」と問い、 4件法(「5日以上」「3-4日」「1-2日」「ない」)で回答を求めた。

他者の期待に関する自由記述

 他者の期待に対する個人間の感じ方の違いを検討するために、自由記述で回答を求めた。 質問の内容は「あなたは他者から期待を受けていると感じた時、どのように思ったり、行動したりしますか。できるだけ具体的に記述してください。」とした。