総合考察

【総合考察】


  友人関係志向性による配慮ある情報伝達と適切な察し(適切な遠慮察しあり)へ の主効果が見られたこと,親密性高群ではメッセージの解釈(察しあり)と配慮あ る情報伝達と適切な察し(適切な遠慮察しあり)が友人関係志向性から正の影響を 受け,かつENDCOREsおよびKiss-18との間に多くの正の相関が見られたことか ら,対人的志向性・関係調整能力が高ければ,スキルとしての遠慮・察しコミュニ ケーション得点が高くなると判断する。また,対人恐怖傾向は過剰遠慮行動(遠慮 のしすぎ)と過剰察し行動(察しのしすぎ)への主効果および正の相関が見られた。
  よって,対人的志向性が低ければ,誤った,もしくは過度の遠慮・察しコミュニケ ーション得点が高くなると判断する。これらは仮説①,②を支持する結果である。
  しかし,解読力と友人関係関係構築が過剰遠慮行動(遠慮のしすぎ)や上適応な言 動(遠慮察し無し)などに正の影響を与えていた。よって,仮説①,②共に一部支 持とする。
  親密性低群では,配慮ある情報伝達と適切な察し(適切な遠慮察しあり)が友人関係志向性から正の影響を受けていた。また高群と同様,メッセージの解釈(察しあり)と配慮ある情報伝達と適切な察しはENDCOREsおよびKiss-18との間に多くの正の相関が見られ,その中には正の影響を与えているスキルも複数見られた。よって,仮説③は支持とする。
  対人恐怖傾向の主効果と正の相関より,対人的志向性が低ければ,誤った,もしくは過度の遠慮・察しコミュニケーション得点が高くなると判断する。過剰遠慮行動(遠慮のしすぎ)や上適応な言動(遠慮察し無し)と負の相関関係にあるスキルが一部存在する一方で,友人関係構築が過剰遠慮行動に正の影響を及ぼしていた。よって,仮説④は一部支持とする。

【仮説】



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