方法
調査対象
三重県内の大学・短期大学に在籍する164名に質問紙調査を行い,有効回答者162名(男性55名,女性107名)を分析の対象とした。
平均年齢は19.7歳,標準偏差は4.63であった。
調査時期
2016年11月中旬〜下旬
手続き
大学・短期大学の講義時間内に,その講義を受講している学生に対し,大学生の意識調査に関する調査であるという旨を告げ,質問紙を配布した。
調査形式はその場で回答を求め回収する一斉配布,一斉回収の方法をとり調査を実施した。
質問紙の構成
質問紙は以下の4つの尺度によって構成された。
・フェイスシート
「大学生の意識調査」と称し,学年,年齢,性別,本研究における質問紙調査に同意するかどうかを尋ねた。
@マスク着用に関する尺度(18項目)
株式会社インターワイヤードのDIMSDRIVEが行った調査結果などを参考に,だてマスクをする目的を尋ねる項目全18項目を独自で作成した。
各項目についてマスクを着用することがあるか自分自身が最も該当すると思うものを,「全くしない:1」〜「よくする:5」の5件法で回答を求めた(Table1)。

A日本語版自己隠蔽尺度(JSCS)(12項目)
Larson & Chastain(1990)が作成した自己隠蔽尺度(Self-Concealment Scale)を日本語に翻訳し,さらに新たな質問項目を追加して作成した,河野(2000)の日本語版自己隠蔽尺度(JSCS)全12項目を使用した(Table2)。
自分自身が最も該当すると思うものを,「あてはまらない:1」〜「あてはまる:5」の5件法で回答を求めた。

Bプライバシー志向性尺度(本邦版)(21項目)
Marshall(1972),Pedersen(1979)がそれぞれ作成したプライバシー志向性尺度を参考に,吉田・溝上(1996)によって作成された,日本人のプライバシー志向性を測定するプライバシー志向性尺度(本邦版)を使用した(Table3)。
この尺度は,「独居」,「自由意志」,「友人との親密性」,「遠慮期待」,「家族との親密性」,「閑居」,「隔離」の各3項目,合計21項目7因子から構成された尺度である。
自分自身が最も該当すると思うものを,「あてはまらない:1」〜「あてはまる:5」の5件法で回答を求めた。

C居場所感尺度(13項目)
伊藤・小玉(2005)の本来感尺度と,石本(2010)の自己有用感尺度を利用し,石本(2010)が作成した居場所感尺度を使用した(Table4)。
この尺度は,「自己有用感」7項目,「本来感」6項目の合計13項目2因子から構成された尺度である。
自分自身が最も該当すると思うものを,「あてはまらない:1」〜「あてはまる:5」の5件法で回答を求めた。
