【結果】

 5.自己知覚について

 

 5-4.自己知覚と疎外感尺度の関連について  

 疎外感と自己知覚の関係性を明らかにするために,疎外感尺度と自己知覚においてPearsonの積率相関係数を算出した。「孤独感」と「消極的」「無意味」の間に相関が見られた(r=-.245, p<.05; r=-.228, p<.05)。また,「空虚感」と「消極的」「鈍い」「退屈な」「無意味」「非理性的」の間(r=-.227, p<.05; r=-.307, p<.01; r=-.229, p<.05; r=-.353, p<.01; r=-.239, p<.05)と,「自己嫌悪感」と「弱い」「鈍い」の間(r=-.259, p<.05; r=-.254, p<.05)に相関が見られた。一方で,「圧迫拘束感」と「自己知覚」の間には相関が見られなかった(Table13)。  

 これらより,疎外感の下位尺度は自己知覚のマイナス傾向と相関が見られたため,「孤独感」「空虚感」「自己嫌悪感」が高い人ほど,自己知覚をマイナスに評価しやすいことが示された。

 

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