結果と考察
6.本来感,自己受容の変化の原因の検討
[活用回数]
活用回数が本来感,自己受容得点の上昇,下降と関連があるかを調べるために,全体,下位の生徒,上位の生徒のそれぞれの1日の平均を求めた。結果をTable8に示す。
1日の平均活用回数は,全体が2.05回,下位の生徒が1.38回,上位の生徒が3.5回であった。下位の生徒は,全体より約0.7回少なかった。一方,上位の生徒は,全体より約1回以上多かった。理由として,母数が少ないため,回数が多い生徒の影響を大きく受けていることが挙げられる。しかし,5日間を通してみても,全体平均を上回る日が4日,下回る日が1日と,日々の活用回数が多いことが分かった。
1日の活用回数は,下位の生徒が,0〜5回であった。使えない日もあれば,多い日は5回であったが,基本は1日1回〜1.5回の活用具合であった。一方,上位の生徒は,1〜10回であった。基本は1日2〜3回の活用具合であった。
5日間の合計は,下位の生徒が,3〜15回であった。上位の生徒は,5〜10回であり,多い生徒は,1日10回ほど活用していたことが分かった。
下位の生徒と上位の生徒の比較から,下位の生徒は,3,4日目に活用回数0回の中だるみの時期が見受けられたが,上位の生徒は,基本的に5日間連続で継続して活用できていることが読み取れた。活用回数は,個人間で差があり,本来感,自己受容得点の上昇,下降との関連は検討し難いと考える。しかし,上位の生徒と下位の生徒で,特徴が見受けられることは分かった。
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