結果



2.各尺度の因子作成及び信頼性分析
 各尺度について先行研究にならい,因子を作成し,信頼性分析を行った(Table 2〜4)。
家族機能尺度について,因子構造は立山(2006)のものに倣い「凝集性」「適応性」の2因子構造とした(Table2)。信頼性分析を行ったところ,「凝集性」のα係数は.925,ω係数は.926,「適応性」のα係数は.803,ω係数は.817であった。

愛着スタイル尺度について,中尾・加藤(2004)のものに倣い,「見捨てられ不安」「親密性の回避」の2因子構造とした(Table3)。信頼性分析を行ったところ,「見捨てられ不安」のα係数は.919,ω係数は.920,「親密性の回避」α係数は.850,ω係数は.846であった。

二次元レジリエンス要因尺度について,平野(2010)のものに倣い,「資質的レジリエンス要因」「獲得的レジリエンス要因」の2下位尺度とした(Table4)。さらに,「資質的レジリエンス要因」は「楽観性」「統御力」「社交性」「行動力」の4因子構造とした。信頼性分析を行ったところ,「資質的レジリエンス要因」のα係数は.862,ω係数は.865,「楽観性」のα係数は.826,ω係数は.836,「統御力」のα係数は.615,ω係数は.630,「社交性」のα係数は.858,ω係数は.861,「行動力」α係数は.826,ω係数は.836であった。「獲得的レジリエンス要因」は「問題解決志向」「自己理解」「他者心理の理解」の3因子構造とした。信頼性分析を行ったところ,「獲得的レジリエンス」のα係数は.712,ω係数は.740,「問題解決志向」のα係数は.654,ω係数は.656,「自己理解」のα係数は.366,ω係数は.540,「他者心理の理解」のα係数は.681,ω係数は.692であった。「自己理解」において十分な信頼性を得ることは出来なかった。





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