方法



◆1.調査対象◆

三重県内の公立幼稚園4校と私立幼稚園1校の園児の母親を対象にして質問紙調査を実施した。計450部を配布し、有効部数は392部であった。被験者の平均年齢は33.66歳であった。

◆2.調査時期◆

2003年11月下旬から12月上旬 

◆3.調査形態◆

 園児に質問紙を配布し、家庭で記入してもらってから園へ提出してもらった。 

◆4.質問紙の構成◆

被験者の年齢・職業状態・同居している家族構成、子ども一人一人について年齢・性別・移行対象所有の有無を記入してもらった。

(1)移行対象所有に対するイメージ

移行対象を所有する子どもの図版(図1)を刺激として添付し、SD法を用いてイメージ測定を行った。
測定に用いた形容詞対は、深谷ら(1972)や碓氷(2001)の幼児のイメージ調査に用いられた修飾語を参考にして、計24対から調査項目を構成した。評定は5段階にした。
移行対象を所有した子どもを想起しやすいように添付した刺激図版は子どもが遊ぶときもぬいぐるみを抱えている様子を描いた図版と眠る時にはぬいぐるみをそばに置いて眠る図版の2枚を用いた。
なお、刺激図版が移行対象を所有している子ども表す図として適切であるか、心理学を専攻している大学院生3名により検討を行った。その結果、特定に極端なネガティブな印象やポジティブな印象を与えず、調査に用いるものとして妥当であると判断された。
図版への補足文として
  「A君にはお気に入りのぬいぐるみがあります」
  「A君はいつもそのぬいぐるみを抱えています」
  「眠る時もぬいぐるみを傍らにおいています」
という3文を付けた。

(2)近親者の移行対象を所有する子どもに対する認知

夫、実父、実母、義父、義母それぞれが、子どもが移行対象を所有していることに対してどう思っていたか回答してもらった。
回答は、
  「よく思っていた」
  「特に気にしていなかった」
  「よく思っていなかった」
  「知らなかった」
  「その他」
の5つから選択してもらうようにした。
子どもが移行対象を所有していなかった場合は子どもが移行対象を所有していることを想像して回答してもらうようにした。



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