事前事後間の帰属内容と自尊感情得点の変化量群間の差に関する結果


実験群における事前事後間の自尊感情得点の変化量による群分け

 実験群における事前事後間の自尊感情得点の変化量の平均値は1.77、標準偏差は1.148であった。そこで、無変化の被験者を除外し、事後得点が事前に比べて低下した被験者をLoss群、事後得点が事前に比べて上昇した被験者をGain群として、その差異を検討した。

Table 22 自尊感情得点の変化量による群分け

実験群

人数

 

Loss群

22

42

 

Gain群

31

58

M=.68

全体

53

100

SD=3.197


 事前事後間の記述された帰属内容(ポジティブ、ニュートラル、ネガティブ)と自尊感情得点の変化量群間の差を明らかにするため、ポジティブ帰属記述数・ニュートラル帰属記述数・ネガティブ帰属記述数について、事前事後間(事前・事後)×変化量群間(Loss群・Gain群)の2要因の分散分析を行った。


Table 23 各帰属内容数の事前事後間と自尊感情得点の変化量群間の平均と標準偏差

 

 

事前

事後

 

 

 

平均

標準偏差

平均

標準偏差

人数

ポジティブ帰属報告数

Loss群

.91

.87

1.45

1.22

22

 

Gain群

1.10

.94

1.06

1.34

31

ニュートラル帰属報告数

Loss群

.68

.72

1.05

1.00

22

 

Gain群

.74

1.18

1.23

.92

31

ネガティブ帰属報告数

Loss群

4.77

2.51

5.32

3.00

22

 

Gain群

5.39

2.46

4.68

2.10

31

1.自由記述のポジティブ帰属数について

2.自由記述のニュートラル帰属数について

3.自由記述のネガティブ帰属数について


1.自由記述のポジティブ帰属記述数について

 2要因の分散分析の結果、事前事後間・群間の主効果は有意でなかったが、交互作用に有意な傾向が見られた。

Table 24 事前事後間×群間のポジティブ帰属記述数 分散分析結果

 

平方和

自由度

平均平方

F値

.26

1

.26

.14

誤差(群)

94.64

51

1.86

 

事前事後

1.70

1

1.70

2.60

事前事後間×群

2.15

1

2.15

3.3

誤差(事前事後)

33.21

51

.65

 

全体

131.70

105

 

 

 

p<.10   * p<.05   ** p<.01   *** p<.001


Fig.13 事前事後間×群間のポジティブ帰属記述数

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2..自由記述のニュートラル帰属記述数について

 2要因の分散分析の結果、事前事後間の主効果が有意であったが、群間の主効果は有意でなかった。また、交互作用にも有意な差は認められなかった。

Table 25 事前事後間×群間のニュートラル帰属記述数 分散分析結果

 

平方和

自由度

平均平方

F値

.37

1

.37

.38

誤差(群)

50.67

51

.99

 

事前事後

4.62

1

4.62

4.9*

事前事後間×群

.09

1

.09

.10

誤差(事前事後)

48.42

51

.95

 

全体

103.70

105

 

 

 

 

* p<.05   ** p<.01   *** p<.001

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3.自由記述のネガティブ帰属記述数について

 2要因の分散分析の結果、事前事後間・群間の主効果は有意でなかったが、交互作用に有意な傾向が見られた。

Table 26 事前事後間×群間のネガティブ帰属記述数 分散分析結果

 

平方和

自由度

平均平方

F値

.00

1

.00

.00

誤差(群)

473.85

51

9.29

 

事前事後

.17

1

.17

.06

事前事後間×群

10.14

1

10.14

3.21

誤差(事前事後)

160.92

51

3.16

 

全体

644.90

105

 

 

 

p<.10   * p<.05   ** p<.01   *** p<.001


Fig.15 事前事後間×群間のネガティブ帰属記述数

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