結果

▼尺度の信頼性

▼自由記述の分析

1.事前事後間と群間の差に関する結果

2.事前事後間と記述数群間の差に関する結果

3.事前事後間と次元数群間の差に関する結果

4.事前事後間の帰属内容と自尊感情得点の変化量群間の差に関する結果



尺度の信頼性

 自尊感情尺度、楽観的帰属様式尺度について先行研究に従って得点化し、それぞれ自尊感情得点、楽観度得点とし、クロンバックのα係数を算出したところ、自尊感情尺度は.86、楽観的帰属様式尺度は.62という値を得た。楽観的帰属様式尺度のα係数の値がやや低くなっているが、このことは先行研究でも指摘されている。両尺度とも一応内的一貫性はあると見て今後の分析を進めることにした。

自由記述の分析

 各被験者の原因帰属における複雑性を検討するため、自由記述の内容を改訂学習性無力感理論(改訂LHモデル)の3つの次元(内的−外的、安定的−不安定的、普遍的−特殊的)の組み合わせからなる8つのタイプに分類し、@記述された原因帰属の総数、A記述された原因帰属の次元数を求めた。また、記述内容の違いを検討するために、自由記述の記述内容をポジティブ、ニュートラル、ネガティブの3つのタイプに分類した。なお、双方とも分類に際して、データの一部について筆者と別の実験協力者(大学生・1名)が独立に分類を行い、筆者と協力者の評定の一致度を検討するためにカッパー係数を算出したところ、8タイプの分類についてはk=.82、3タイプの分類についてはk=.94の値を得た。どちらも十分満足できる値が得られたので、残りのデータの処理は筆者が行った上で、分析を進めることとした。

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