この回での『言う』は、話し合い場面だけでなく、頼みごとをするときに、普段どのように言うか、ロールプレイのときにどのように言ったかについても多く書かれていた。この回では頼み方のコツを学んだのでその成果に着目したのだろう。『頼む』と合わせて見ていくと、頼み方のコツは学習によって覚えているが、実際に頼むときはコツを使って頼むことができていないようである。「普段頼むときはしずかちゃんみたいに長く言わない」という意見があることや、頼みごとのロールプレイ以外のところでは頼み方のコツを忘れがちであることからもそれがわかる。あるスタッフが、「(日常では)親しくなればなるほど頼み方が雑になっている気がする」と書いているが、スタッフやグループのメンバーと親しくなってきたことの現れなのかもしれない。
『発表』について見てみると、全体に向けての発表を積極的にするのはいつも同じ児童であり、その他の児童は全体での発表を嫌がることが多い傾向が見られた。しかしここでも、誰かと一緒になら発表したいと言う児童や、指名されたら発表できる児童の姿が書かれており、「絶対いや」という心構えではなくなってきているようである。