この回での『言う』は、児童の行動についてよりも、スタッフの活動への関わり方についての提言が多かった。児童の発言について見てみると、自分の意見を主張するだけの児童が多い中、理由を付けて自分の意見を言える児童が出てきている。しかし、聞く姿勢については、自分が主張を始めると他の人の意見が耳に入ってこない児童が多く、やはり話し合いにはなかなか発展しないようであった。また、発言するときにスタッフの方を見てしまう児童もおり、自信のなさや恥ずかしさが感じられる。
『児童』について見てみると、発達段階によって活動の受け止め方が異なってくることがわかる。役になりきることは、高学年の児童は恥ずかしいと感じたり、こんなことしなくてもわかると思い、活動に積極的に参加できないようであった。他者の立場になって考えるスキルがすでに身に付いているから「やらなくてもわかる」のではなく、そんな幼稚なことしなくてもわかると思いこんでいる可能性が高いのではないだろうか。
この回でも全体での『発表』を嫌がる児童が多く、誰が発表するのか発表者の押し付け合いをする場面もあったようだ。