今後の課題
生徒と教師のよい人間関係は,生徒の問題点の早期発見ばかりではなく,学習面や生活面での向上を促すことができる。教師側は,生徒が好きな教師イメージや,嫌いな教師イメージがどのようなものかを把握し,自分の教師行動を反省しながら,自分自身の人間性や学力を磨いていくことが必要である。
今回の調査は、探索的な要素が多く、今後にいくつかの課題を残すものである。今後教師が、自分の行動を変えようとするのであれば,自分の行動に気づかなければならない。
1.教員養成トレーニングに対して、「勉強が嫌い」であるとか、「学力が低い」などの理由によって、教師との人間関係が妨げられるこ とのないよう、教師行動のパターンを認識するための教師トレーニングの場の設定が必要となる。それには様々のフィードバックをしてもらうことによって、自分の行動についての認識を深めることができる。
2.教科担任制の中学校においては、教科の授業をするだけではなく、教科の授業の中で人間関係作りに努める必要がある。それには教科の内容や教材を通して、対話の時間と場所を如何に多く設定するが課題となってくる。