よりも小さい項目と、2つ以上の因子に0.4以上の因子負荷を示す項目を除外し、30項目を残した。これら30項目に関して、最尤法により7因子を抽出し、斜交回転(プロマックス法)を
行った。因子パターン行列をTable 1に示した。
Table 1 学習観尺度の因子分析結果(因子パターン)
第1因子:「応用」
第2因子:「強制」
第3因子:「理解」
第4因子:「成長・向上」
第5因子:「他者との関わり」
第6因子:「主体的探求」
第7因子:「反復」
7因子のうち、「応用」と「強制」「成長・向上」「主体的探求」「反復」の5つの因子は高田(2000)で見られた因子に対応するものであったが、本研究では、「理解」と「他者との関わり」の2
つの
因子は独自の因子として見出された。
α係数は0.603から0.822の値を示し、十分な信頼性が得られたと考えられた。下位尺度得点は「強制」がかなり低く、「理解」は最も高かった。
2.学習方略尺度の因子分析と信頼性分析
28項目に関して、重みなし最小二乗法を行い、斜交回転(プロマックス法)を行った。固有値の大きさと解釈可能性から7因子を抽出した。この結果において、各因子の因子が0.4よりも
小さ い項目を除外し、24項目を残した。これら24項目に関して、再び、重みなし最小二乗法により7因子を抽出し、斜交回転(プロマックス法)を行った。因子パターン行列をTable 8に示
した。
Table 2 学習方略尺度の因子分析結果(因子パターン)
第1因子:「実践」
第2因子:「反復」
第3因子:「理解」
第4因子:「教授を受ける」
第5因子:「暗記」
第6因子:「他者との関わりでの学習」
第7因子:「プランニング」
7因子のうち、「理解」と「暗記」「プランニング」の3つの因子は村山(2003)と佐藤・新井(1998)で見られた因子に対応するものが見出されたが、本研究では、「実践」と「反復」「教授を受
け る」「他者との関わりでの学習」の4つの因子は独自の因子として見出された。
α係数は0.629から0.846の値を示し、十分な信頼性が得られたと考えられた。下位尺度得点は「暗記」がかなり低く、「実践」は最も高かった。
3.文化的自己観尺度の因子分析と信頼性分析
因子分析の結果、高田(1999)と全く同一の2因子が得られた。第1因子は「相互協調性」、第2因子は「相互独立性」を表している。α係数は「相互協調性」が0.778、「相互独立性」が