自己意識が制服着装行動意識の4つの下位尺度得点に与える影響を検討するため、各自己意識得点を独立変数、各着装行動意識の下位尺度得点を従属変数とした重回帰分析を行った。
重回帰分析に基づくパス図をFigure 1に示す。
全体での結果をFigure 1-1に示す。私的自意識から「校則違反」への負の標準偏回帰係数、自己顕示性から「校則違反」に対する正の標準偏回帰係数が有意であった。
「生徒意識」については、公的自意識、対人不安意識、自己顕示性からの正の標準偏回帰係数、私的自意識からの負の標準偏回帰係数が有意であった。
「着心地」は、公的自意識から負の標準偏回帰係数、私的自意識から正の標準偏回帰係数が有意であった。
「非一貫性」への標準偏回帰係数はいずれも有意ではなかった。
 Figure 1-1 自己意識得点と制服着装行動意識
次に男女別に上記同様の重回帰分析を行った。
男子では、公的自意識、対人不安意識から「生徒意識」への正の標準偏回帰係数が有意であった(Figure 1-2)。
 Figure 1-2 自己意識得点と制服着装行動意識(男子)
女子では、「校則違反」への私的自意識からの負の標準偏回帰係数、自己顕示性からの正の標準偏回帰係数、及び「着心地」への公的自意識からの正の標準偏回帰係数、私的自意識からの負の標準偏回帰係数が有意であった(Figure 1-3)。
 Figure 1-3 自己意識得点と制服着装行動意識(女子)
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