8. 各下位尺度における “キャラ”の切り替えの程度による差


今までは“キャラ”の切り替えの有無による差を検討したが,切り替え有群の中でも,キャラカテゴリを超えて切り替えをする者とキャラカテゴリ内での切り替えにとどまる者とがいたことから,各下位尺度におけるキャラ切り替えの程度による差を検討するため,t検定を行った。キャラ切り替えの程度別の平均値と標準偏差およびt値をTable9に示す。

 「キャラカテゴリ内の切り替え」とは,「友人関係における役割」のキャラサブカテゴリ(いじられ・お笑い・家族・ツッコミ・リーダー)の中もしくは「当人の性格特性」のキャラサブカテゴリ(へたれ・癒し・変人・天然・幼稚・まじめ・ツンデレ・体育会・その他)の中で切り替えを行う者を指し,「キャラカテゴリを超えた切り替え」とは「友人関係における役割」のキャラサブカテゴリと「当人の性格特性」のキャラサブカテゴリとの間でキャラの切り替えを行う者を指す。

 変化動機の下位尺度「関係維持」と「演技隠蔽」において有意な差が認められ,いずれもキャラカテゴリを超えた切り替えを行う者の方が,キャラカテゴリ内の切り替えを行う者よりも得点が高かった。キャラに対する考え方と友人関係においては,有意な差はみられなかった。



  



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