方法


  4−1. 個人での友人関係における心理的居場所感

 則定(2007)が作成した,青年版心理的居場所感尺度を使用した(Table 1)。本尺度には,「本来感」「役割感」「被受容感」「安心感」の4つの下位尺度があり,それぞれ,4項目,6項目,6項目,4項目の計20項目で構成されている。ここで抽出された下位尺度の妥当性について,併存的妥当性の検討がされており,主観的幸福感,生活満足度,充実感,家庭の雰囲気尺度と,心理的居場所感の各下位尺度得点との全ての間に.1%水準で.360~.672の有意な正の相関が認められた。これらより,心理的居場所感の下位尺度は共通して,主観的幸福感,生活満足度,充実感,家庭の雰囲気との有意な正の相関が認められ,その併存的妥当性が確認された。

 はじめに,一対一で付き合いのある友人 1 人を想定してもらい,その友人との関係を「学部・学科の友人」,「サークルや部活等の友人」,「アルバイト先の友人」,「その他(記述)」から選択させた。その後,イニシャルでの回答を求め,確実に特定の一人を想起させた後,青年版心理的居場所感尺度20項目について「非常にそう思う」から「全くそう思わない」の4件法で尋ねた。



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