3.各下位尺度間の相関


 各下位尺度間の相関係数を算出した。心理的居場所感尺度について,個人の心理的居場所感と集団での心理的居場所感の各下位尺度の相関係数がTable 2である。すべての項目において,1%水準の高い正の相関がみられた。

 個人と集団の心理的居場所感尺度の各下位尺度と主観的幸福感尺度の下位尺度の相関係数を算出したものがTable 3である。こちらも,すべての項目において,1%水準の高い正の相関がみられた。心理的居場所感と主観的幸福感間の下位尺度間相関について,個人と集団で差がみられるのか検討した。個人本来感と自信との相関係数が.27であるのに対し,集団本来感は自信との相関係数が.37であり,.1の差がみられた。また,個人被受容感と自信との相関係数が.23であるのに対し,集団被受容感と自信との相関係数は.39と,.16の差がみられた。心理的居場所感と主観的幸福感の関連について,個人と集団で心理的居場所感の下位尺度である「本来感」,「被受容感」と主観的幸福感の下位尺度「自信」の間で,どちらも個人よりも集団の心理的居場所感の方が強く関係していることが分かった。





  



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