1. 各尺度の因子分析と下位尺度得点について
1-1.恋人の好きなところ因子分析(全体データの分析)
恋人の好きなところに関する項目は予備調査を基に独自に設定したため,因子構造を調べるために因子分析を行った(最尤法プロマックス回転)。その結果,因子の解釈可能性などから好きなところとしては6因子解を採用した(Table6)。
第1因子は「15. 将来のことを考えてくれる」「7. 一途」「14. 優しい」などの項目に因子負荷量が高くなっていた。よって『優しくて安定している』と命名した。
第2因子は「9. 面白い」「18. 笑わせようとしてくれる」「8. 友達が多い」などの項目に因子負荷量が高かった。そのため『人付き合いがいい』と命名した。
第3因子は「2. 気が合う」「1. 趣味が合う」の2項目だった。そのため『相性がいい』と命名した。
第4因子は「4. ルックスがいい」「5. おしゃれ」の2項目であった。よって『外見がいい』と命名した。
第5,6因子は「13. 無邪気」「3. お金持ち」とそれぞれ1項目であった。そのため第5因子は『無邪気』,第6因子は『お金持ち』と命名した。
そして,下位尺度である『優しくて安定している』『人付き合いがいい』『相性がいい』『外見がいい』『無邪気』『お金持ち』の平均値と標準偏差を算出した。下位尺度ごとにCronbachのα係数を算出した結果,『優しくて安定している』でα=.82,『人付き合いがいい』でα=.72,『相性がいい』でα=.66,『外見がいい』でα=.67,と十分な値がみられた。また,『無邪気』『お金持ち』に関しては1項目であったため,信頼性係数を算出していない。
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