1. 各尺度の因子分析と下位尺度得点について


1-2.恋人の嫌なところ因子分析(全体データの分析)

 恋人の嫌なところに関する項目も,好きなところと同様に予備調査を基に独自に設定したため,因子構造を調べるために因子分析を行った(最尤法プロマックス回転)。その結果,因子の解釈可能性などから4因子解を採用した(Table7)。

 第1因子は「20. ギャンブル好き」「16. タバコを吸う」「1. 常識がない」などの項目に因子負荷量が高かった。よって『節度がない』と命名した。

 第2因子は「22. 束縛する」「9. 重い」「5. 頑固」などの項目に因子負荷量が高かった。これは,相手にも自分にも細かいところで要求があるようなことに対して嫌だと感じていると考えた。そのため『細かい』と命名した。

 第3因子は「4. 軽い」「2. 放置される」「15. 相手の異性関係」などの項目に因子負荷量が高かった。これは,自分が優先されずに相手にされないことに対して嫌だと感じていると考えた。そのため『相手にされない』と命名した。

 第4因子は「7. 計画性がない」「6. 時間にルーズ」などの項目に因子負荷量が高かった。これは,計画性がなく時間管理ができないことに嫌だと感じていると考えた。そのため『時間管理ができない』と命名した。

 そして,下位尺度である『節度がない』『細かい』『相手にされない』『時間管理ができない』の平均値と標準偏差を算出した。下位尺度ごとにCronbachのα係数を算出した結果,『節度がない』でα=. 94,『細かい』でα=. 87,『相手にされない』でα=. 84,『時間管理ができない』でα=. 78,と十分な値がみられた。



  



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