4.本研究で取り上げる変数について


本研究で取り上げる変数としては,@集団凝集性,A集団の目的・目標,B集団としてのパーソナリティ,Cメンバー間の役割(バランス),D活動の多様性,E一般人との心理的距離,以上6つの観点である。

 @Aについては,集団の定義に即した集団機能に関する変数,Bはメンバーそれぞれのパーソナリティ認知も検討するが,集団全体が表出しているパーソナリティに関する認知を問うものとして考えている。Cは集団メンバーの協調性と各メンバーの魅力のバランスに関する認知,Dは集団として多様な活動をしているために,それぞれの活動に関する評価的側面,Eはファンである一般市民との心理的距離感に関する評価ということである。


 これらの観点は,個人としての対人魅力規定要因の検討のなかでは取り上げられることもあるが,集団としての魅力として検討された研究は見つからない。しかしながら,いわゆるアイドルグループが集団として潜在的に持っている魅力要因として設定することができるものとして考え,今回はこれらの変数における回答者の認知を測定する。

また,社会的態度の変数として,魅力度(感情成分),ファン行動の有無とコミットメント(行動成分)を測定する。なお,アイドルグループ特有のパフォーマンスや楽曲,ビジュアルに関する認知や態度等については,本研究では扱わないこととする。  



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