【結果】

 8.挑戦レベル・能力レベルと経験の質の関連について

 

 8-3.挑戦水準と能力水準の差が心理的well-beingに与える影響について  

 ESM調査で得たデータをもとに挑戦水準と能力水準の差が心理的well-beingにどのような影響を与えるのか調べるために,挑戦得点と能力得点の差得点,挑戦得点と能力得点をそれぞれ中心化した得点を独立変数に,心理的well-being尺度の下位尺度を従属変数に入れ重回帰分析を行った。また,今回はclearデータを用いて分析を行っている。その結果,「積極的な他者関係」「人格的成長」「自律性」「環境制御力」「人生における目的」「自己受容」のそれぞれを従属変数とした重回帰分析の決定係数は,順にR²= .103, R²= .023, R²= .254, R²= .153, R²= .026, R²= .072であり,いずれも有意にならなかった。一方,それぞれの標準偏回帰係数を見てみると,挑戦得点と環境制御力の間に有意な負の値(β=-.355, p<.05)が,能力得点と自律性,環境制御力の間に有意な正の値が見られた(β=.420, p<.05; β=.408, p<.05)(Table45を参照)。

 

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