研究の目的
1.9.2 研究の目的
先行研究から、非主張的自己表現、攻撃的自己表現に比べ、アサーティブな自己表現をすることで、人間関係の維持に役立つ、ストレス反応の表出が出づらくなるということが挙げられたが、自己表現の3タイプと居場所感の関連についての研究はまだ見られない。本研究ではアサーションの3タイプにおいて、どのようにストレス反応を示すかということとアサーションの3タイプがどのように居場所感を感じるかを測定することを目的とする。アサーションとストレスに関して、先行研究の結果からアサーティブな群が最もストレス反応を示さないという結果が予想される。またアサーションと居場所感に関して、自分が役に立っている、ありのままでいられると感じ、自己に肯定的な者は自分に自信を持ち、自分の言いたいことを率直に言うことができると考えられるので、アサーティブな群が最も居場所感を感じると予想される。アサーションとストレス反応に関し、先行研究では大学新入生を対象に研究を行っていた(関口他,2011)。しかし、学年を問わず、学生(専門学生、大学生)全体で、自己表現の3タイプごとにどのようにストレスを感じるかについての研究はまだ見られないため。本研究では学年を問わず、学生全体を対象として研究を行う。なお磯部・菱沼(2007)によると男性は女性に比べて攻撃的な自己表現を行うということが報告されているため、本研究では自己表現について性差があるか、また他の変数についても性差があるかどうかについても研究を行う。
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