5.方法


1.調査時期

160名を対象にインターネット調査を実施した。回答に不備があった者を除き,有効回答者として計145名(男65名,女80名,平均年齢;19.50歳 )を分析対象とした。


2.実施時期

2021年10月中旬から11月中旬


手続き

web調査を行った。協力に同意した人にのみURLをクリックし回答してもらった。解答時間は,5分から10分程度だった。


4.質問紙の構成

質問紙は,新型コロナウイルス感染対策に関する意識,新型コロナウイルス感染拡大に対する不安,夏季休業期間での外出先とそれに伴う罪悪感および文化的自己観,同調志向によって構成された。またフェイスシートにおいて,「コロナ禍での行動に関するアンケート」と称し,本研究の調査に協力することへ同意した人のみURLをクリックし,性別・学年・学部を尋ねた。

4-1.コロナ意識について コロナ禍において日頃どのような意識を持っているのか,感染対策に実施していることなどについて尋ねた。質問内容は内閣官房が2021年6月10日から11日にかけてインターネット上で,全国の男女18歳~34歳を対象に行った新型コロナウイルス対策に関する意識調査(内閣官房,2021)を基に計9項目で作成した。質問については4段階で測定した。なお,問7「直近一か月で会食をしたことがあるか」は「はい/いいえ」の2択から,7A「会食の頻度はどの程度ですか」は「ほとんど毎日」から「月に1回以下」までの5段階で回答させた。

4-2.コロナ不安について コロナ禍における不安について尋ねた。藤井(2021)の「新型コロナウイルス感染が大学生に及ぼす心理的影響‐COVID-19感染拡大不安尺度開発に向けた予備的検討‐」での『大学生版COVID-19 感染拡大不安尺度』を基に計22項目で作成した。「自粛生活不安」「感染不安」「大学生活不安」「経済的不安」「部活不安」「予期不安」の6つの下位尺度に加えて筆者が調査したい項目として「自身がコロナに感染する事」「再び感染拡大する事」の2項目を追加した。「とても不安」から「全く不安でない」の4段階で回答を求めた。

4-3.罪悪感について 2021年8月1日~9月30日までの期間に遊びに出かけたり,旅行した回数と場所を訪ねた。質問紙にはスーパーでの買い物や,通院等の生活に必要な外出はここには含まないよう指示した。期間の設定は主な調査対象である大学生の夏季休業期間にあたるよう設定した。その後回答した場所に行く際,コロナ禍を意識して「うしろめたい気持ち」や「申し訳ない気持ち」,「負い目」といったものをどの程度感じたのかを「とても感じた」から「全く感じなかった」の4段階で測定した。
自分と他者・社会との関係をどうとらえているのか尋ねた。高田・大本・清家(1995)の「相互独立的-相互協調的自己観尺度(改訂版)の作成」を基に計16項目で作成した。「評価懸念」「独断性」「この認識」「他者への親和・順応」の4つの下位尺度それぞれで「当てはまる」から「当てはまらない」までの5段階で測定した。

4-5.同調志向について 集団や他者の設定する標準ないし期待に沿って行動することをどうとらえているのかを訪ねた。横田・中西(2010)の「同調志向尺度の作成」を基に計15項目で作成した。「規範的影響因子」「情報的影響因子」の2つの下位尺度それぞれで「当てはまる」から「当てはまらない」までの5段階で測定した。



back/next