5.考察
5-3.コミュニケーション構造とグループの構成人数による満足度の違い
コミュニケーション構造とグループの人数規模によって満足度にどのような影響があるのか検討するため、2 要因分散分析を行った。その結果、comcon 型の方が wheel 型よりも満足度が高いこと、5 人以下と 6 人~9 人のグループの方が 10 人以上のグループよりも満足度が高いことがわかった。
コミュニケーション構造による満足度の違いについては前述した通りである。
人数規模による満足度の違いについて、加藤(2020)が行った LINE のグループトークで既読スルーまたは未読スルーをしやすくなるグループの人数規模についての調査では、スルーをしやすくなる人数の平均値は 10.30 人、中央値は 7.75 人、最頻値は 10 人という結果になっており、したがって 7 人~10 人以上の人数になると、傍観者効果が発生しグループトークでスルーをしやすくなるという。本研究においても 10 人以上のグループでは既読スルーや未読スルーが発生しやすく、その結果満足度が低くなったと考えられる。
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