考察


本研究では,動画視聴を通して視聴者における配信者への心理的距離の認識について検討することを目的とした。
 調査1の質問紙調査では,配信者との関わり方,配信者への印象,動画サイトのコミュニティへの帰属意識について測定し調査を行った。また,調査2では,動画の配信者へコメントした経験がある人を対象にインタビュー調査を対面で実施した。質問紙調査の内容に加え配信者へのコメント内容や配信者からの返答,視聴者コミュニティ自体への印象,やりとりやコミュニティへの帰属意識について回答を求めた。

  本研究では,以下の4つの仮説を立てた。
 仮説 1. 動画配信サイトにおいては,配信者と視聴者におけるコミュニティが形成されている。
 仮説2. 配信者とやりとりをしている視聴者の方が配信者への心理的距離が近い。
 仮説3. 配信者と動画配信における視聴者は配信者のコミュニティへの帰属意識が強い。
 仮説4.視聴者が配信者に感じている親近感は,いわば「仮想的親近感」である。

  仮説1〜4の検討のため,t検定または1要因分散分析分析とインタビュー調査を行い,動画視聴を通して視聴者における配信者への心理的距離の認識について検討した。



next