方法

 大学生男女を対象として、質問紙調査を行った。計122名(男子35名、女子87名)から回答を得た。

・質問紙の構成
 質問紙は、基準変数(従属変数)としての「職業継続意志」と、説明変数(独立変数)としての「仕事に対する価値観」、「賞賛獲得欲求・拒否回避欲求」、「自己充実的達成動機・競争的達成動機」からなる。いずれの項目も5段階で回答を求めた。

@職業継続意志;佐藤ら(1996)によるライフスタイル・チャートを参考に、各ライフイベントに遭遇した際、仕事を継続する意志があるかどうかを問うものとして作成した。ライフイベントとしては、大学卒業後、結婚後、妊娠期間中、出産後、子どもの養育期間中を挙げた。なお、産休・育児休暇は仕事の中断に含めないこととした。
A仕事に対する価値観;森永(1991)及びMurrell,&Frost(1991)をもとに、森永(1993)によって作成された「仕事に関する価値観」全23項目を使用した。
B賞賛獲得欲求・拒否回避欲求;菅原(1986)によって作成された「賞賛獲得欲求尺度」5項目、「拒否回避欲求尺度」4項目を使用した。この尺度は、他者からの承認を受けたいという意識を二側面に分けて測定する尺度である。
C自己充実的達成動機・競争的達成動機;堀野(1987)、堀野・森(1991)によって作成された「達成動機尺度」を使用した。「充実的達成動機」「競争的達成動機」の2因子からなり、計23項目ある。この尺度は、価値ある仕事に挑戦し、それを成し遂げようとする傾向の強さを測定するための尺度である。

問題と目的

結果と考察