U.方法





1.調査対象
 大学生の1年生から4年生258名(男性88名、女性170名)を対象に質問紙調査を実施した。有効回答数は229名(男性75名、女性154名)であった。なお平均年齢は20.25歳であった。

2.調査時期
 2002年12月に実施した。

3.質問紙の構成
 使用した質問紙には「外見に関する意識調査」と称し、大学名、学部名、学年、性別、年齢の基本的属性に関する質問の他、以下の4つの項目群からなっている。
(1)化粧態度
 個人にとってどれほど化粧を重要視しているか、また化粧によって何を獲得しようとしているかを測る目的で、独自に化粧態度を測る尺度を構成した。予め「対人的効用」「自己満足感」「無関心」の動機を表す項目を考え、これらの33項目が均等に配列するように配慮した。なお、男性においては、男性性を否定するマイナス要因としての「化粧」が近年ニュートラルな状態になり、雑誌やテレビ等のメディア効果が助長したことによって、化粧に対する意識が一般化してきた。しかし実情を踏まえると、女性のように実際にメイクアップという部分においての化粧を施しているケースが多いとは言い難く、充分なデータ回収が困難である。そこで化粧に変り、顔に限定したものではなく外見全体における表出行動としての「ファッション」という言葉に置き換えて調査を行った。
(2)社会的スキル
 和田(1991)が作成した社会的スキル尺度を参考に「親密関係維持」14項目、「関係開始」7項目、「自己主張」3項目を抜粋し3つの下位尺度が均等になるように配列し、社会的スキル尺度とした。
(3)非言語的スキル
 和田(1991)の非言語的スキル尺度のうち「ノンバーバルの非表出」、「ノンバーバル感受性」および「ノンバーバル統制」、の3つの下位尺度からなる12項目からなる非言語的スキル尺度を使用した。
(4)自己モニタリング
 Lennox & Wolf(1984)が作成した改訂版セルフモニタリング尺度を使用した。これは、状況に応じて呈示する自己を適切に変容させることのできる能力を測る「自己呈示変容能力」と他者が行っている自己呈示を見破る能力を測る「他者表出観察力」の下位尺度12項目からなっている。



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