問題と目的




  文部科学省調査によると、過去数年における三重県の暴力行為の発生件数は、常に
上位に位置している。また、最近の事件の特徴として、「ふつうの子」が突如として
暴力事件を起こすなど、問題行動の一般化・大衆化が起きている。この背景には、
様々なものが考えられるが、そのひとつとして規範意識の低下をあげることができる
だろう。そこで、本研究は規範意識を「小・中・高校生が1日の生活において経験する
可能性がある事柄について、多くの人々が共有し、かつ暗黙のうちに仮定している規則
(ルール・マナー・習慣・伝統)、及びそれに関連する感情的反応、または行動的反応」
と定義し、目的を次の2点とした。


目的1:子どもの規範意識の実態を把握するため、小学生・中学生・高校生を対象に、
    同年代の子どもが望ましくない行動に対してどの程度「してはいけない」と
    思うのかについてと、望ましい行動に対してどの程度「すべきである」と思う
    のかについての認知を明らかにすること

目的2:子どもの日常生活に関する意識から、規範意識がどのくらい影響を受けている
    かの因果モデルを仮定し、両者の因果関係を明らかにすること


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