5−3.自尊心×場面×性別

 従属変数を価値ある関係を失うことへの恐れとした、自尊心Low・High群×場面×性別の3要因の分散分析を行った。場面の主効果(F(2,306)=421.887,p<.01)のみ有意であり、下位検定の結果、各場面間に有意差が見られ、拒否の程度が強い場面ほど価値ある関係を失うことへの恐れが高くなっていた。

 従属変数を自尊心喪失の恐れとした、自尊心Low・High群×場面×性別の3要因の分散分析を行った。場面の主効果(F(2,306)=341.028,p<.01)が有意であり、下位検定の結果、各場面間に有意差が見られ、拒否の程度が強い場面ほど自尊心喪失の恐れが高くなっていた。また、自尊心と場面との交互作用(F(2,306)=3.907,p<.05)が有意であり、下位検定の結果、Low群において場面1と場面2、場面1と場面3の間に有意差が見られ、High群においては各場面間に有意差が見られ、拒否の程度が強い場面ほど嫉妬が強くなっていた。また、場面3において有意な群差が見られた。性別をつぶした群×場面ごとの自尊心喪失の恐れをFigure.6(PDF)に示す。

 従属変数を怒りとした、自尊心Low・High群×場面×性別の3要因の分散分析を行った。場面の主効果(F(2,306)=536.037,p<.01)のみ有意であり、下位検定の結果、各場面間に有意差が見られ、拒否の程度が強い場面ほど怒りが強かった。

 従属変数を不安とした、自尊心Low・High群×場面×性別の3要因の分散分析を行った。場面の主効果(F(2,306)=601.440,p<.01)と性別の主効果(F(1,153)=5.306,p<.05)が有意であり、下位検定の結果、各場面間に有意差が見られ、拒否の程度が強い場面ほど不安が強く、そして、女性の方が不安が強かった。

 従属変数を嫉妬とした、自尊心Low・High群×場面×性別の3要因の分散分析を行った。場面の主効果(F(2,306)=688.162,p<.01)のみ有意であり、下位検定の結果、各場面間に有意差が見られ、拒否の程度が強い場面ほど嫉妬が強かった。


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