観察結果@
前へ
トップページへ
次へ
インタビュー質問の結果を受けて、観察の対象をA・Bの2名に絞り、彼らの実際の友人(クラスメイト)との関係・認識をみるために観察を行った。
1.観察エピソードの種類
A・B児それぞれのエピソードについて、どのような他者・自己との関わりがあったかという視点から、通常学級の友人・自己・特別支援学級・分類不能の4つに種類分けし、さらに肯定的・否定的・その他に分類した。分類した基準は以下の通りである。
肯定的:対象児にとってよいこと、または前向きな言動の場合
否定的:対象児にとってわるいこと、または後ろ向きな言動の場合
その他:上記2つに当てはまらないもの
この基準をもとに分類した結果をTable5に示す。
【A児】
最も多いエピソードは友人に関するもので30個だった。友人に関するエピソードは肯定的なものが9個、否定的なものが18個と肯定的なエピソードを上回る結果となった。自己に関するエピソードは肯定的なものが2個、否定的なものが6個となり、友人と同様の結果となった。エピソード全体を通しても否定的なエピソードが多かった。
【B児】
最も多いエピソードは友人に関するもので27個だった。友人に関するエピソードは肯定的なものが14個で、わずかではあるが肯定的なものの方が多かった。自己に関するエピソードは全部で4個と少なかったが、否定的なものが3個だった。エピソード全体を通してみると、肯定的なものが多かった。
Table5:A・B児における観察エピソードの種類別エピソード数(単位は個)
注)P=肯定的、N=否定的、O=その他 を表す 特支学級は特別支援学級のことを指す
対象児
A
B
対象児
A
B
P
9
14
P
1
2
友人
N
18
11
特支学級
N
1
2
O
3
2
O
0
1
計
30
27
計
2
5
P
2
1
P
0
3
自己
N
6
3
分類不能
N
2
1
O
7
0
O
1
1
計
15
4
計
3
5