【結果】
各下位尺度の記述統計および「1番身近なおうちの人」の人数をTable4とTable5に示す。


1.スキンシップ尺度の分析
まず、スキンシップ尺度18項目の平均値、標準偏差を算出した。そして、天井効果およびフロア効果を確かめた。天井効果およびフロア効果が見られる項目があったが、スキンシップの頻度を測る重要な項目であるため、削除せずに使用した。
次に18項目に対して主因子法・Promax回転による因子分析を行った。固有値の変化は5.11、1.59、1.08、0.95…というものであり、3因子構造が妥当であると考えられた。そこで再度3因子を仮定して主因子法・Promax回転による因子分析を行った。その結果、十分な因子負荷量を示さなかった3項目を分析から除外し、再度主因子法・Promax回転による因子分析を行った。Promax回転の最終的な因子パターンと因子間相関をTable6示す。なお、回転前の3因子で15項目の全分析を説明する割合は51.88%であった。
第1因子は、7項目で構成されており、「ぎゅっとだきしめてもらう」「ほっぺなどにキスをする」など、直接的な身体接触や身体接触はないものの、ゆっくりと時間をかけて関わる心的な交流という内容の項目が高い負荷量を示していたことから、「接触・交流」因子と命名した。
第2因子は、5項目で構成されており、「いっしょにスポーツをする」「いっしょにゲーム(トランプ・テレビゲームなど)をして遊ぶ」など、一緒に体を動かして遊んだり、活動をするという内容の項目が高い負荷量を示していたことから「遊び」因子と命名した。
第3因子は、3項目で構成されており、「ぬれたかみをふいたりかわかしてもらう」「おふろでかみや体を洗ってもらう」など、特にお風呂の場面でなされる世話の内容の項目が高い負荷量を示していたことから、「世話」因子と命名した。
