【結果】
8.兄弟の有無や出生順の差の検討
兄弟の有無や出生順によって3尺度の各下位尺度の得点が異なるかどうかを検討するために、一要因の分散分析を行った(Table15)。その結果、接触・交流下位尺度(F(3,372)=3.09, p<.05)、世話下位尺度(F(3,382)=4.07, p<.01)において1人っ子の方が中間子よりも、長子の方が中間子よりも有意に高い得点を示した。つまり、直接的な身体接触やゆっくりと時間をかけて関わる心的な交流のスキンシップやお風呂の場面でなされる世話のスキンシップは、1人っ子の方が中間子よりも、長子の方が中間子よりも多い結果となった。
兄弟の有無や出生順の男女差を検討するために、男女別で1要因の分散分析を行った(Table16)。男子は有意な差が見られなかった。女子は世話尺度(F(3,215)=3.09, p<.05)において、1人っ子の方が中間子よりも有意に高い得点を示した。つまり、お風呂の場面でなされる世話のスキンシップは1人っ子の方が中間子よりも多い結果となった。