4.各下位尺度間相関


4-1.各尺度内での下位尺度間相関

  Table3より,親の結婚生活コミットメント認知尺度の下位尺度である「存在の全的受容・非代替性」と「社会的圧力・無力感」との間に有意な負の相関がみられた(r=-.40 ; p<.01)。また,「社会的圧力・無力感」と「永続性の観念・集団志向」「物質的依存・効率性」との間,「永続性の観念・集団志向」と「物質的依存・効率性」との間に有意な正の相関がみられた(順にr=.35 ; p<.01,r=. 39 ; p<.01,r=.60 ; p<.01)。
笑いに対する意識の下位尺度である「微笑み・心理社会的効果」と「声を出して笑う・心理社会的効果」「声を出して笑う・ストレス発散」の間に有意な正の相関がみられた(順にr=.68 ; p<.01,r= .67 ;,p<.01)。また,「声を出して笑う・心理社会的効果」と「声を出して笑う・ストレス発散」との間に有意な正の相関がみられた(r=-.74 ; p<.01)。
社会的スキルとしての作り笑い尺度の下位尺度である「感情制御」と「雰囲気操作」「行為統制」の間に有意な正の相関がみられた(順にr=.42 ; p<.01,r=. 31 ; p<.01)。また,「雰囲気操作」と「行為統制」との間に有意な正の相関がみられた(r=-.30 ; p<.01)。
アサーションに関しては,下位尺度である「アサーティブ」と「アグレッシブ」との間に有意な負の相関がみられた(r=-.18 ; p<.01)。


4-2.親の結婚生活コミットメント認知と笑いに対する意識との関連

  親の結婚生活コミットメント認知尺度の下位尺度である「存在の全的受容・非代替性」と笑いに対する意識の下位尺度のすべて(「ほほえみ・心理社会的効果」「声を出して笑う・心理社会的効果」「声を出して笑う・ストレス発散」)との間に有意な正の相関がみられた(順にr=.22 ; p<.01,r=. 26 ; p<.01,r=.22 ; p<.01)。「社会的圧力・無力感」と「声に出して笑う・ストレス発散」との間に有意な負の相関がみられた(r=-.17 ; p<.01)。また,「永続性の観念・集団志向」と笑いに対する意識の下位尺度のすべて(「ほほえみ・心理社会的効果」「声を出して笑う・心理社会的効果」「声を出して笑う・ストレス発散」)との間に有意な正の相関 (順にr=.16 ; p<.05,r=. 14 ; p<.05,r=.13 ; p<.05),「永続性の観念・集団志向」と笑いに対する意識の下位尺度のすべて(「ほほえみ・心理社会的効果」「声を出して笑う・心理社会的効果」「声を出して笑う・ストレス発散」)との間に有意な正の相関がみられた (順にr=.18 ; p<.01,r=. 16 ; p<.05,r=.13 ; p<.05)。


4-3.親の結婚生活コミットメント認知と社会的スキルとしての作り笑いとの関連

  両親の結婚生活コミットメント認知尺度の下位尺度である「社会的圧力・無力感」と「行為統制」との間に有意な正の相関がみられた(r=.16 ; p<.05)。また,「物質的依存・効率性」と社会的スキルとしての作り笑いの下位尺度のすべて(「心理社会的効果」「雰囲気操作」「行為統制」)との間に有意な正の相関がみられた(順にr=.18 ; p<.01,r=.17 ; p<.01,r=.13 ; p<.05)。


4-4.親の結婚生活コミットメント認知とアサーションの関連

  両親の結婚生活コミットメント認知尺度の下位尺度である「存在の全的受容・非代替性」と「アサーティブ」との間に有意な正の相関,「アグレッシブ」との間に有意な負の相関がみられた(順にr=.20 ; p<.01,r=-.13 ; p<.05)。「社会的圧力・無力感」と「アグレッシブ」の間に有意な正の相関が見られた(r=21 ; p<.01)。また,「永続性の観念・集団志向」と「ノンアサーティブ」との間に有意な正の相関がみられた(r=18 ; p<.01)。


4-5.笑いに対する意識と社会的スキルとしての作り笑いとの関連

  笑いに対する意識の下位尺度である「微笑み・心理社会的効果」と「感情制御」「雰囲気操作」との間に有意な正の相関がみられた(順にr=.32 ; p<.01,r=.24 ; p<.01)。また,「声を出して笑う・心理社会的効果」と「感情制御」「雰囲気操作」との間に有意な正の相関がみられ(順にr=.30 ; p<.01,r=.29 ; p<.01),「声を出して笑う・ストレス発散」と「感情制御」「雰囲気操作」との間に有意な正の相関がみられた(順にr=.30 ; p<.01,r=.23 ; p<.01)。


4-6.笑いに対する意識とアサーションの関連

  笑いに対する意識の下位尺度である「微笑み・心理社会的効果」と「アグレッシブ」との間に有意な負の相関がみられた(r=-.21 ; p<.01)。「声を出して笑う・心理社会的効果」と「アサーティブ」との間に有意な正の相関がみられた(r=.17 ; p<.01)。「声を出して笑う・ストレス発散」と「アグレッシブ」との間に有意な負の相関がみられた(r=-.29 ; p<.01)。


4-7.社会的スキルとしての作り笑いとアサーションとの関連

  社会的スキルとしての作り笑いの下位尺度である「感情制御」と「アサーティブ」「ノンアサーティブ」との間に有意な正の相関がみられた(r=.26 ; p<.01,r=.27 ; p<.01)。また,「雰囲気操作」と「アサーティブ」との間に有意な正の相関が見られた(r=.34; p<.01)。「行為統制」と「ノンアサーティブ」「アグレッシブ」との間に有意な正の相関がみられた(順にr=.16 ; p<.05,r=.32 ; p<.01)。



  



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