4.テスト返却後の得点・不安への影響
テスト返却後の「テスト得点」には「結果不安懸念」から正の影響があった。これは、自分や他人の結果を気にしている人ほど、
テストで高い得点を取っていることを示している。この結果から、勉強をしているからこそ点数や解答を気にするということが考えられる。
勉強をしてテストに臨んでいる生徒の方が、自分の点数や解答、他の人の点数により関心を持つためであると考えられる。
これは外山(2007)の、数学の学業コンピテンスの高い人は遂行の社会的比較によって学業成績の向上にプラスの影響があるという
結果と繋がると考えられる。
また、「テスト状態不安返却後対処」には「改善テスト観」から正の影響があった。
ここから、テストを学習改善のためのものだと考えていると、今回のテストの結果を受けて、次回のテストに向けて
学習を改善するために対処をするという方向にもっていくのではないかと考えられる。「テスト状態不安対処」の項目には、
ひたすら勉強しなければと思うというものがあるが、次回のテストが3月の学年末考査で、期間があいていることもあり、
次回のテストに備えて勉強をする必要性を感じていることが表れていると考えられる。