3. 各尺度得点の性差


 各下位尺度の得点の性差を検討するためにt検定を行った。その結果,キャラに対する考え方において,「キャラに対するメリット認知」に有意な差が認められ,男性の方が女性よりも得点が高かった。
 つまり,男性は女性よりも「キャラに対するメリット認知」であるコミュニケーションの円滑化や人間関係の単純化を感じ,“キャラ”を好意的に捉えているということである。このことは,男性は女性よりも「いじられ」「お笑い」「ボケ」「お調子者」といった「友人関係の役割」にあたるキャラカテゴリ,かつ「笑い」に関連する“キャラ”を用いる人が多いことを踏まえると,友人グループにおいて良好な関係を築く上で,「笑い」に関する役割的な“キャラ”を上手に用いることによって,“キャラ”のメリットである「わかりやすさ」を活用していると考えられる。
 このことから,男性においては,コミュニケーションの中での“キャラ”の使用を促進する「キャラに対するメリット認知」の得点が高くなったと推測できる。



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