19.将来の夢と活動志向理由についての分類


 19-2.活動志向理由のカテゴリー分類

  ドリームマップ授業の中で、どの活動がよかったかという質問に対しての理由を分類した。小分類としてカテゴライズし、その後いくつかの小分類をまとめ、大分類として分類した。その結果、小分類を7カテゴリーに分類し、大分類を4つのカテゴリーにまとめる事ができた(Table 5参照)。

 小カテゴリー〈感情〉は、楽しかったなどの感じたままの感想をまとめ、〈活動〉は、ドリームマップの作成に対しての感想をまとめた。これらをまとめ、大カテゴリー【感想】をまとめる事ができた。

 小カテゴリー〈客観視〉は、自分のことを客観的に評価したような内容のものをまとめた。〈変化〉は、授業を受ける前と受けた後で何かが自分の中で変わったという記述のあるものをまとめた。〈変化可視〉は、コップの水の変化について記述してあるものなど、自分の変化について目に見えたことがよかったというような内容の記述をまとめた。これらをまとめ、大カテゴリー【認知】をまとめる事ができた。

 小カテゴリー〈達成〉では、自分がドリームマップの活動において「できた」という体験を記述しているものをまとめた。

 〈共有〉では、自分の夢を他人に伝える事ができたなどの、他者と将来の夢を認知し合うような記述のものをまとめた。

 このように分類できたことについて、ドリームマップ授業が子ども達の多様な価値観を刺激したからではないだろうか。1限目から6限目まででねらいが違うため、1限ごとに子ども達が影響を受けた価値観が違ったのだろう。例えば、発表がうまくできた、ドリームマップの作成ができたなど〈達成〉の記述をしていると、できたという体験に重きを置いており、改めて知る事ができたなど〈認知〉の記述をしていると、新しいことを知るという体験に重きを置いているのではないかと考えられる。子ども達が重要と感じている内容が違う可能性があり、それらを刺激することで、将来の夢の形成に役に立つのではないかと考えられる。ドリームマップ授業が多くの内容について触れている事がわかり、将来の夢の決定プロセスとして役に立っているのではないかと推測される。



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