20.群分けを含めたドリームマップ授業前後での比較検討
20-2.授業前後と活動志向の関連
各下位尺度得点の差と一番良かったと感じた活動に関連がないかを検証した(Table 7参照)。結果、授業前よりも授業後に自己効力感の行動に対する努力の側面、社会的な行動に対する評価、楽観性、学習意欲の自ら学習に取り組む側面、進んで学習に参加する側面、個人基準での肯定的な評価、社会基準での肯定的な評価に主効果が見られ、活動において授業に対する興味関心の側面に主効果が見られた。授業前よりも授業後に主効果が出たことについては、おおむね先述した通りであろう。社会基準での肯定的な評価に有意な主効果が見られたことについて、他の尺度と比べ、標準偏差が高くなっていることから、活動で分けた際の数の偏りが影響したのではないだろうかと推測される。
また、授業に対する興味関心の側面に、活動の主効果が見られたことについて、活動2と活動3が活動1より、活動2と活動6が活動4よりも得点が高くなっていた。授業に対する自我関与は真田ら(2014)によると、授業に対する興味・関心を測定する下位尺度になっていることから、自分の好きなことだけでなく、自分の多方面の見方を知ることは、好きなことだけを考えるよりも授業への興味が高くなり、将来の夢をより具体的に想像し、自分自身を改めて見つめ直すことは、作成するだけよりも授業への関心が高いのではと考えられる。
このような結果が得られたことについて、多様な価値観を得ようとすればするほど、授業など新しいことを積極的に知ろうとする傾向にあるのではと考えられる。
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