4.集団としての「SMAP」に対する
好感,魅力,活動に
関する評価


集団としての「SMAP」について,「SMAP」をどのくらい好きか,その好感度について,認知を尋ねる13項目について,因子得点を算出した。グループとしての好感度の認知に関する項目について因子分析を行い,それらの項目を一因子として抽出した。またこれらのこうもくについて,項目の持つ重みが異なっていた。例えば,「メンバー5人の顔と名前が一致する」の項目については平均5.63であったが,「グッズを持っている」の項目については平均が1.41であった。そのため,尺度得点ではなく因子得点を算出し,以下の分析ではグループの好感度に関する認知はこの因子得点を用いて1つの下位尺度とし『調査対象者におけるグループの好感度』得点とした。
「SMAP」に対する魅力項目の下位尺度得点をTable12に示す。
また,調査対象者がグループをどのくらい好きかによって,グループのどのような点が魅力として捉えられているのか,どのような活動が評価されているのか,さらにグループにどのような印象を持っているのかを調べるために,『調査対象者におけるグループの好感度』得点とグループの魅力,グループの活動の評価,およびグループの印象との相関を調べた。

4-1. 「SMAP」に対する好感度とグループの魅力との相関
魅力についての項目において因子分析を行った(主因子法,プロマックス回転)。その結果,『集団凝集性』『役割』『目的目標』『パーソナリティ』の4つの因子が抽出されたが「グループメンバーが誠実である」の項目は4因子すべてに負荷があったが,削除せずに1つの尺度として残し,合計5つの下位尺度として扱い,分析を行うことにした。因子分析の結果をTable13に結果を示す。
次に,魅力項目の5つの下位尺度『集団凝集性』『役割』『目的目標』『パーソナリティ』『誠実』と,認知項目の下位尺度『調査対象者におけるグループの好感度』得点との尺度間相関をTable14に示す。その結果,6つの下位尺度は互いに有意な正の相関を示した。
また,魅力要因について調査対象者の男女間の回答の差の検討を行うために,魅力要因の各項目についてt検定を行った。その結果すべての項目において男女別の得点差は有意ではなかった(Table15)。
さらに,調査対象者の年齢による回答の差の検討を行うために,魅力要因の各項目についてt検定を行った(Table16)。その結果,「仲間意識が強いところ」(t(119)=-2.01 p<.05)において,25歳以下より26歳以上の方が有意に高い得点を示していた。他の項目については,年齢の得点差は有意ではなかった。

4-2.「SMAP」に対する好感度とグループの活動評価との相関
グループの活動評価の8項目について,記述統計をTable17に示す。
『調査対象者におけるグループの好感度』得点と各項目との相互相関をTable18に示す。9つの各項目とは互いに有意な正の相関を示した。
また,グループの活動の評価について調査対象者の男女間の回答の差の検討を行うために,グループの活動評価の各項目についてt検定を行った。その結果,すべての項目において男女の得点差は有意ではなかった(Table19)。
さらに,調査対象者の年齢による回答の差の検討を行うために,各活動評価項目についてt検定を行った(Table20)。その結果,「奉仕活動」(t(120)=-2.86 p<.05)において,25歳以下より26歳以上の方が有意に高い得点を示していた。他の項目については,年齢層間の得点差は有意ではなかった。

4-3.「SMAP」に対する好感度とグループの印象との相関
各下位尺度の記述統計をTable21に示す。SMAPの印象についての3下位尺度『スケール特徴』『好感』『明るさ』と,『調査対象者におけるグループの好感度』得点との下位尺度間相関をTable22に示す。4つの下位尺度は互いに有意な正の相関を示した。
また,調査対象者において男女間での回答の差の検討を行うために,グループの印象項目についてt検定を行った。その結果,すべての項目において男女別の得点差は有意ではなかった(Table23)。
さらに,調査対象者の年齢層による回答の差の検討を行うために,グループの印象項目についてt検定を行った。その結果,すべての項目において年齢層間の得点差は有意ではなかった(Table24)。  



























  



back/next