8−3.教師用RCRT
一人ひとりの教師がどのような視点から子どもを捉えているかということを明らかにするためのひとつの方法として近藤(1984)によって作成された教師用RCRT(Role Construct Repertory Test )がある。これは,自分や他者を捉える個々人の独自のモノサシを明らかにするために英国の臨床心理学者ケリーが開発したRCRT(Role Construct Repertory Test )という技法を,子どもを捉える教師の視点(モノサシ)を把握するために応用したものである(近藤,1995)。教師用RCRTは様々な観点から児童・生徒のペアをつくり,その特徴を記述するときに用いられた概念からその教師特有の児童・生徒認知の視点を抽出するもので,教師が暗黙裡に持つ児童・生徒認知の視点を明らかにすることができる。
本研究では教師用RCRTを用いて,教師は指導が難しい子どもをどのように捉えているか明らかにしていく。
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