3.各教師の信念・過去の指導経験・教師間連携について


3-3. 信念・過去の指導経験のインタビュー(B教師)(Table13)

 B教師は生徒への指導において,表面的な伝え方にならないように,自己開示や教師の価値観の提示をすることを大事にしていた。

 指導が難しい生徒を指導する際には,「その指導が正解だったとはその時にはわからないが,卒業後の様子を見たり,卒業後も良い関係であったりしたときに,私の思いの伝達がで きていたと感じ,指導がうまくいっていたのかもしれない」と振り返る機会はあると感じていた。一方で,生徒や保護者と話す機会があっても,なかなかわかってもらえないといった,生徒への思いの通じなさは指導の困難性につながっていた。また,指導が難しい生徒を指導する時に,生徒の思いの傾聴を優先することを心がけることを重視していた。

 またB教師は「学年代表」として,生徒に将来展望までしてほしいという生徒観をもって指導していた。他教師に対しては他教師の不安感のサポートを行うことや,定期的な学年会や情報共有など教師間の連携を重視していきたいと考えていた。

  

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