【問題と目的】
2.道徳
2−6.道徳科で求められるもの
船越(2018)は,これからの道徳においては,多様な価値観を育てることが重要であるとし「道徳の授業実践を価値の複数性(プルーラリティ)という視点から変えていくアプローチを追究していくためには,価値の絶対化から価値の選択と相対化へと転換していくということが必要である」と方向づけている。そのためには「主体である子どもにとっての価値そのものの意味を問い,複数の価値の競合のなかで,子ども自身が価値を選び取っていくことを重視する」プロセスの重要性を主張している。
つまり,新しい道徳である道徳科に求められることは2つあり,1つは子どもに対し複数の価値,または価値についての複数の解釈を提示すること,もう1つは子どもが自らその価値を選択することであると言える。
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