5. 質問項目3, 4への回答内容と自尊感情との関連性



 5-1. 質問項目3への回答内容の違いと自尊感情との関連

 質問項目3「もしあなたが,何かいいことをして表彰されたとします。その表彰された事実を,この友人5人全員に話しますか。それとも,この人には言わない,または伝え方が違うといったような違いはありますか。」に対して,それぞれの回答内容によって「全員に話す」「一部に話す」「全員に話さない」の3カテゴリに分類し、それらの度数、状態自尊感情・特性自尊感情の平均値、標準偏差を算出した。これらより、「全員に話す」と答えた群の人が状態自尊感情,特性自尊感情ともに最も高いことが考えられる。よって、状態自尊感情が高い人または特性自尊感情が高い人は,自分に良いことがあった時に積極的に友人に伝える傾向があると考えられる。

  





 5-2. 質問項目4への回答内容の違いと自尊感情との関連

 上記と同様に,質問項目4「あなたが,「何かで失敗した子を慰めたけど,実はその子に対して「練習してないから失敗してもおかしくない」と思った」という体験をしたとします。その体験を,この5人全員に同じように話しますか。」に対しての回答内容によって,「全員に話す」「一部に話す」「全員に話さない」の3カテゴリに分類し、それらの度数、状態自尊感情・特性自尊感情の平均値、標準偏差を算出した。この結果より,「全員に話す」と答えた人が状態自尊感情,特性自尊感情ともに最も低く,「全員に話さない」と答えた人が状態自尊感情,特性自尊感情ともに最も高いことが考えられる。よって,状態自尊感情が高い人,または特性自尊感情が高い人は,友人にあった悪いことは他の友人に言わない傾向にあり,状態自尊感情が低い人,または特性自尊感情が低い人は友人にあった悪いことを他の友人に言う傾向にあると言えるであろう。

  



back/next